【イケメン戦国】 色に出りけりわが恋は <R18>
第4章 ~情交~
佐助「なおさん、入っていい?」
ノックの後、いつものように彼がなおに呼びかける。
「いいよ」
見上げた天井から音もなく畳に降り立ち、佐助がなおの傍に歩み寄り、
佐助「おはよう、なおさん」
うなじに手を回して引き寄せ、キスをする。
優しく唇を食み、何度も角度を変え、小さく音を立てながら。
佐助「舌、入れたい」
「だ、だめだよっ」
僅かに息を乱したなおが佐助を睨む。
そんな顔も可愛くて、強く胸に抱き締める。
「今日の予定は?」
佐助「領国へ行って、いくつか仕事を済ませたら帰る。明日の、日が暮れる前には多分」
「そうなんだ・・・気を付けてね」
なおもまた佐助の背中に腕を回し、優しく抱きしめ返す。
佐助「帰ってきたら・・・」
「・・・どうだろうね」
暫し見つめ合い、ため息。
佐助「じゃあ、もし二人きりになれたら、その時は」
チュッと唇をついばみ、柔らかな白い頬を撫でる。
「・・・うん」
照れながらも、なおも小さく頷いた。
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信玄「お前も人が悪いな」
杯を傾けながら謙信を見遣る。
謙信「人聞きの悪い事を言うな。必要だからそうしているだけだ」
あの書庫での一件から一体何日経ったであろうか、なおと佐助が二人でゆっくり過ごすことはただの一度もなかった。
謙信の指示で遠方まで足を延ばす仕事が多く、佐助が留守がちな上に、
信玄「帰ってきたところを捕まえて宴を開いてばかり。いい加減にしておけ」
謙信「そういう意味合いではない。俺は、俺が飲みたいから誘っているだけだ」
謙信の部屋を出ると、
信玄「一体どっちに妬いてるんだか」
ふぅ、とため息をつき苦笑する。