第21章 メリクリ!!
【 翔side 】
スープを温めていると、
風呂場から、智の鼻歌が聞こえてきた。
ご機嫌だ...あの人。
...もうさ。
見え見えなんだよね...
今夜のこと。期待してるって、
バレてんの!
もう少し、スマートに、
カッコつけて出来ないかね~...全く。
まあ、そこが可愛いとこなんだけどね。
湯気を纏って智が出てきた。
「おまたせ~♪」
...色っぽい..
ほんのり赤くなってて、
何か...そそる...
俺が黙っていると、
「翔ちゃん、なんか、
エロイこと考えてたって、顔してる」
「んなこと、ねーわ///」
↑図星で赤くなる。
笑いながら、智は俺の隣に座った。
「ワイン飲もーよ」
泡が立ち上るスパークリングワインは、
よく冷えていて、少し辛口だった。
「あ~..うめっ」
チキンに中華サラダか?
それと、生春巻きに、
ピザと...寿司。
我ながら、多国籍だな...
俺は、デパ地下でチョイスした料理を
智と一緒に食べ始めた。
徐に、
グラスのポッキーを口に咥えて、
「はい..翔ちゃん❤」
「えーっ、マジで~///」
赤面しながらも、反対側を咥える...
だんだん近づく唇...
ポッキーなんかより、
ずっと食べたい...その唇が...
もう...すぐ...そこまで..
ピンポ~ン♪
「えっ?」
俺たちは顔を見合わせた。
「どうする?」
「だって、相葉ちゃんいないし...」
すると、玄関の鍵が、
ガチャガチャと音を立てた。