第2章 裏切りの夜
そう笑ったニノが、意地らしくて、可愛くて、
ニノの中の俺は、ひとまわり大きくなる。
( あっ...やばっ...)
それを感じたんだろう、
ニノは一瞬目をぎゅっと瞑ってから、
赤く潤んだ目で俺を見ながら、
「..うごいても..いいよ..」と言った。
ゆっくりと腰を引き、再び突く。
何度か繰返し、俺はニノの右の太腿だけを抱え上げた。
「あっ!..えっ?..」
ニノの見開かれた目が、不安気に揺れた。
角度が変わったことで、
その場所を掠めたのだろう。
「ここ??」
「..しょお...そこ..やめて..へんに..なる..」
「へんに、なって..ニノ。」
俺はソコばかりを狙って、
抜き差しを繰返し、彼を追い詰めた。
「..あっ..あっ..やっ...しょ...やめ..」
ニノの声が、明らかに変わり、艶を増し、 時々、身体を強張らせる。
「..しょお..俺..もう..無理かも...」
涙をこぼし、俺に限界を告げてきた。