第9章 My sweet honey
俺と智が、一緒に住んでいることは、
周知の事実だった。
ふたりの関係が変わったことを、
わざわざ周りに報告することもない。
....今まで通り。
智の隣にいれば、それで....
「あれっ?
ついに、ふたり、越えましたか?」
楽屋に行くと、ニノが直ぐにそう言った。
「えっ?...いや、あの...」
....なになに??
俺、なんかの目印、着けてる?
「流石、ニノ。するどいね...」
(智...そこ、否定しないのね...?)
「そりゃあ、分かりますよ!
何年一緒にいるんだって、話よ..」
「...」
俺が、何て言おうか、考えてると、
相葉くんが、智の肩に腕を回し、
「よかったね♪リーダー。
おめでと。」
「ありかとう、相葉ちゃん(^^)」
(あぁ~...そこ、祝福、受けるんだ...)
「ずっと、翔くんのこと、
好きだったもんね~」
大人になった松潤も、笑顔で入ってきた。
.....えっと。
さて、
この場合、俺はどうしたら....
俺だけ、
『蚊帳の外』感ハンパないんですけど。
ひとりだけ、発言できてないまま、
何となく、
俺と智の関係を認めてしまったけど...
まあ、
いっか。
いつか、メンバーには言わなきゃ、
ってことだもんね。
程なくして、俺たちは収録に向かった。