第8章 君のとなりで
指のときとは、格段にきつく、
侵入者を拒もうとするソコは、
最初から俺を締め付ける。
「智くん、深呼吸して、力抜ける?」
「...うん... ...こう?」
不器用ながらも、
俺を受け入れようとしてくれる彼に、
不覚にも涙が浮かぶ。
彼の気持ちを反らそうと、
胸の先を甘噛みすると、
「あん..」また彼から、甘い声が漏れた。
一瞬緩んだその隙に、
俺は少しずつ奥へ押していく。
それを何度か繰り返して、
ついに根元まで彼の中に埋め込んだ。
「ああああっ////」
その衝撃に、
彼の身体が反射的に上に逃げようとするのを、
腰を掴んで引き戻した。
馴染むまで、
俺は暫くの間動かないで、
彼の身体を抱き締めていた。
「ぜんぶ、入った?」
おずおずと聞く彼の髪を鋤きながら、
「入ったよ。苦しい?」
努めて優しく聞く。
すると智くんは、
満足そうな笑みを浮かべ、
「俺たち、いま、繋がってるんだよね...」
と言った。
うっとりと目を閉じる彼の頬に、
そっと触れるだけのキスを落とす。
すると彼は、ゆっくりと目蓋を押し上げ、
「最後まで、いっていいよ。
翔ちゃんのイクとこ、俺にも見せてよ...」
と笑った。
そんな智くんの唇に、
チュッと軽いキスをしてから、
俺はゆっくりと腰を送り始めた。