第1章 目線
びっくりして振り返ると、女の子がいた。
彼女だった。
確かに彼女は存在する人間だったらしい。
昼間感じた、天使のような美しさそのままの女の子が目の前にいた。
声を発しようとすると彼女は首を横にふり、口の前で人差し指を立てた。
“静かに”という意味だろう。
こくりとうなずく
すると彼女が急に移動をしだした。慌てて着いていき茂みにふたりで身を潜める。
ガゼボの中を見つめるので
なんだろうと僕も覗きこむと、人が二人いるのがわかった。
そして、
何をしているのかもすぐにわかった。
ガゼボの柱を背に、見上げた女が男の舌を受け入れている。喉の奥を舐めとろうとしているかのように深く、浅く…唾液の弾ける音が響く。
女の体をなぞるように下から上へ、たどり着いた膨らみの先を親指で丸くなぞりながら優しく寄せあげる。
「…っ」
女の吐息が漏れる。
男の唇が女の首筋をつたい、首の根を吸い舐めあげた。
「あぁ……素敵…」
女がたまらずしゃがみこみ、男の下半身に手をかけ、カチャカチャと気持ちに急かされてベルトをはずしはじめた。
「早く……見せて…見せ んっ!」
言いきる前にグイと立たせた女を返し、柱に向けて押し倒し腰を引き出す。
男がドレスの裾をゆっくりと巻き上げ、高鳴る気持ちに女がよがりながら腰を突き出した。
そこからの眺めを、フッと男が笑って髪をかきあげたとき。
月の光に照らされて顔が見えた。
僕は息を飲んだ。
リヒトさんだった。
女の腰を掴み、自分の先で女のソコを探す。
グ……ググググ
「んぅっ!!…はぁあっ……あ…」
女が抑えられず声をあげた。
あ……ぁ……んっ……う……ぁ……
一定のリズムでゆっさゆっさと
前後に揺れる女
その中をリヒトさんが掻き出しては入れて
掻き出しては入れる
汗ばんだ彼も、少し息があがってきて吐息を漏らし始めた。
うっとりと
恍惚な笑みを浮かべる。
どきん