第2章 波乱の幕開け
名城高校吹奏楽部に入って早数日。
私は1回も顧問の先生を・・・
見ていない。
先輩たちに聞いても・・・
[あれー?1回も見てないの?おかしいな、1回は見たはずだと思うけど。]の一点張り。
はあ、1回ぐらい部活に来てもいいくらいなんだけどねー
っと思っていたら・・・
[君が大津詩織さんかい?]という声が聞こえた。でもまわりに人の気配はない。
[はい、そうですが、どこですか?]
と聞いた。
[あー、ここです。あなたの後ろです。]
え、後ろ?
うわあ!ビックリした!ほんとにいた!
[ひどいよー、そんなに驚かなくても・・・。あ、いうの忘れとった。
えー、私、この名城高校吹奏楽部の顧問の菅谷公康と申します。]
あ、顧問の先生だったのか・・・
てっきり幽霊かと・・・
[えー、実は、詩織さんにお願いがありまして、ここに来たのです]
[え、私にお願い?]
[はい、詩織さんには、この名城高校吹奏楽部の顧問補佐になっていただきたいのです。]