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トライアングル

第1章 出会い


・・・って来てみたはいいけど、なんでこんな人いないの?え、やっぱ帰ろっかなー

[あ、さっきの子じゃん!来てくれてありがとねー♪]

とさっきの人に言われた。に、逃げられなかった。

内心凹んでたら演奏が始まった。

す、すごい迫力。中学校のときは吹奏楽ってうるさいって思ってたのに、なんでこんなに違うんだろう。

って思ってたら演奏はもう終わっていた。

[じゃあこれから楽器体験あるのでやりたい人はやってってくださーい]と部長らしき人が言った。

よし、帰ろっとって思ったのに、

さっきの人に話しかけられた。

[ねえ、トロンボーン吹いていかない?絶対楽しいからさー、お願い!]

・・・うざい。しつこい。なんだこの人。まあしょうがないから吹くかー

[わかりました。じゃあ少しだけ。]

[やったー、ありがとう!はい、じゃあこれ。]

[あ、ありがとうございます。]

私は渡されたモノに息をいれてみた。その時、プーっと音が出た。

[すごい、音出たねー、じゃあ楽器吹いてみよっか。あ、こうやって、うん、そこに親指かけてー・・・]

ち、ち、近い。どうしよう。私こういうことに対しての免疫無いよ・・・

[きみ、すごい上手だねー、初めてとは思えないよ。入ってくれると嬉しいなー、そういえば、きみの名前なに?]
と聞いてきた。

[あ、大津詩織です。]

[そっか、詩織ちゃんね。よろしく!あ、俺は八坂瑶。普通に瑶先輩って呼んでくれると嬉しいな!]

瑶先輩か・・・、てかこれ、入んないといけない雰囲気?ま、まずい。

[あの、私そろそろ帰ります。ありがとうございました。]

[あれー、もう帰っちゃうの?また明日も来てね、詩織ちゃん。]

・・・なんか気に入られてしまったか、はあ~

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