第9章 猫王子といじめ
あれから特に何もなくIHから帰り、いつものようにバレーに燃え、宿題に追われながらも夏休みを終えた。そんなこんなで…
今日から2学期です!!!え、何でそんなにテンション高いかって?
『2学期と言えばぁぁー!』
全員「???」
『文化祭!体育祭!そして!!!!修学旅行!!!!!!』
女子生徒「せやなー」
男子生徒「いつ冬服にしよかなー」
『ちょっと待てぇぇぇぇ!!!!テンション低っ!!!何で!?学生にとって3大イベントが2学期に一気に集約してるんだよ!!!!テンション上がるだろ!!!』
女子生徒「食欲の秋かー。太らんように気をつけなあかんわー」
男子生徒「読書の秋?あ、そう言えば先週から始まったジャンプの新連載がなー?」
『…球技大会の集結力はいずこへ…』
麗華「大丈夫やで、ちゃん!私はすっごく楽しみにしてるんやから!」
『ありがとう麗華ちゃん!!って…麗華ちゃん!?』
テンションに身を任せ叫んでいたら、何故か隣に麗華ちゃんがいた。いや、別に驚く事はないんだけど、だってあの麗華ちゃんだぜ?あんなに距離置かれた麗華ちゃんだぜ?ビビるだろ!
『っていう訳なんだけど奈央ちゃん』
奈央「とりあえずテンションに身を任せてたらいつか失敗するでー」
『そんな人生の先輩みたく説教しないでくんない。奈央の年齢疑う事になるぜ…』
奈央「ウチはアンタと同じピチピチの16歳や!…麗華の事はm」
麗華「私がどうかしたん?」
奈央「!!!麗華…」
麗華「?もうHR始まるで!席に戻らなあかんよ」
『お、おう…じゃあまた後で…』
奈央の驚きようはあたしの何倍もあった。そのことに違和感を覚えつつも座席に着く。
『お、王子久しぶりー。何も変わらないとこが王子っぽい』
「そういうポチは髪伸びたか?」
『そうだねー。髪切りたいんだけど暇なくってさー』
「…伸ばしたらどうだ」
『はぁー?邪魔になるじゃん』
「くくればいいだろう。僕は髪が長い方が女性らしくて好ましい」
『別に王子の好み聞いてねーよ』
久しぶりに会った王子は相変わらず通常運転だった。って…あれ?