第8章 猫王子と夏休み
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あー疲れた。何であたし、こんな事やってるんだろ。
「おかえり」
『ただいま…』
「…」
『…何?』
「いや、素直だなって思って」
『とりあえずその腕組みやめろ腹立つ』
本当に疲れたかも。あたしに似合わず説教じみた事しちゃったし、何より今日ここに来たんだった。それも朝早く。
『疲れた…』
「…お疲れ様。もう今日の予定は終了した。バスの中で仮眠でもするといい」
『そうさせてもらうよ。赤司、肩貸して』
「!!!」
『え、何。ダメなの?』
「…僕ので良いなら」
バスに乗ると本当にすぐに睡魔が襲ってきた。夢の世界への途中、奈央の嬉しそうな声が聞こえてきた。何言ってるか分かんなかったけど。
あぁ。バレー、したいな…
奈央「~~~~~~!!!!ちょ、!!!アンタ何してくれとん!?メール来たんやけど!!!!!!って…寝てるん?」
「あぁ。少し慣れない事をして疲れたみたいだ」
奈央「慣れへん事?まぁええわ。それより赤司君、そのポジション、良かったな」
「…煩いぞ」