第6章 猫王子と1学期
そして今日からIH予選。どこの部活も同じらしくて、学校を公欠する人がちらほらといた。バスケ部は一昨日から始まったらしく、奈央も赤司もいなかった。
『しかーし!あたしは寂しくないんだ!なぜならあたしも今日からIH予選!!!やるぞー!勝つzぶへっ!』
先輩「その意気込みは買うから、頼むから会場では大声出さんでくれへんか。恥ずかしわ」
『何言ってるんですか!大会では目立ってなんぼ!!!ほら皆さんご一緒に!!!勝つぞー!!!』
意気込んで臨んだ大会。一緒に頑張る先輩も強くて優しくて、同年代の仲間も良い人達ばかりで、あたしはこのチームが大好きだった。
このチームで優勝したい。このチームでもっとバレーをしていたい。
だけどそう思うチームが全て勝てるわけではなく、あたし達洛山高校女子バレー部は決勝戦で負けた。
決勝戦での負けはIHに出場出来ない事を意味する。そして、このチームでもう戦う事はないことも意味していた。先輩達はもう、引退である。