第15章 猫王子と修学旅行
赤司side
何がそんなに面白かったのか、や周りの男子達はお腹を抱えて笑い出した。いつまで笑っているんだ、そう言おうとした時、が前に倒れた。
『いった…』
麗華「赤司君!!!大丈夫?ちょっと、何赤司君に変なもの食べさせてん!?バスケに支障が出たらどうしてくれるん!?」
男子生徒「オイ!何も突き飛ばす事ないやろ!!バスの中で転んだら事故になる事もあるんやで!?」
麗華「あら、結果そうならんかったやん。それに私はちゃんの運動神経を見越してやったんや。問題あらへん」
男子生徒「はぁ!?俺が受け止めへんかったら転んでたかもしれんやん!お前言ってる事めちゃくちゃやで!?」
麗華「赤司君、お口直しにチョコでも食べへん?赤司君甘いの嫌いて言うてたから、ビターの買ったんや!」
僕の目の前に月島から差し出されたチョコがある。だが、僕はそんなモノは目に映らなかった。を支えてくれたのには感謝するが、その男はに好意を抱いている奴だった。
男子生徒「、大丈夫か?」
『おう!平気平気!それより助かったよ、ありがとう』
男子生徒「///…気にすんな」
女子生徒「ちょ、大丈夫?」
『大丈夫大丈ー夫!ほら、何でもないから戻るよ!!!あ、奈央あたしのお菓子勝手に食べてる!!それ大好きな奴なのに!!!』
は全員を連れて後ろの方に戻って行った。その時、月島の顔は嬉しそうに微笑んだ。が、を抱きとめた奴に僕は睨まれた。
月島「ほら、赤司君。おひとつどーぞ♡」
せっかくが来てくれたのに。気分を害した僕は月島を無視し、窓の外に目をやった。窓の外には、遠近法により空港が小さくも堂々と存在していた。