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猫王子と犬平民

第13章 猫王子と幼馴染


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見事に体育祭を優勝したあたし達1組は、全員ホクホク顔で解散した。あたしも帰ろうと思いスマホを取り出すと、着信が入っていた事に気付く。春だ。

折り返しで電話を掛けると、学校近くの漫画喫茶にいるから迎えに来てくれとの事。奈央に別れを告げ、部室に寄ってバレーボールを1つ借りると(もちろん許可は取ったよ!!)、漫画喫茶へと向かった。


春「お、お疲れさん」

『お疲れだと思うなら手間かけさすなよなー。寮と逆方向だっつーの』

春「まじ?わりーわりー!って、何でバレーボール持ってんの?」

『明日あたしも部活休みだからね。久しぶりに春とバレーしようと思って借りてきた』

春「うむ、さすが。かたじけない」

『くるしゅうない』


春と久しぶりに一緒に歩く。京都に来て、春と離れてもう半年以上が経っていた。


春「…なんかこうして隣で歩くのも久しぶりだなー」

『今一緒な事考えてた。マネすんな』

春「真似したのお前だろー。…昔はずっとこうして隣歩いてたのにな」

『そうだね~。春昔っからすげー泣き虫だったから、あたしが慰めてやったんだよな~!』

春「いつの話してんだよ!俺もう泣かねぇし!」

『人は皆そう言うんだよ春君や』

春「何悟り開いてんだよ!つか何キャラだよ!」

『偉人キャラ?』

春「何で疑問形?つか腹減ったんだけど。何か食って帰ろうぜ!」


春の提案で近くのファミレスに入った。京都に来てまでファミレスかよ!と春は嘆いてたけど、あたし達は高校生。金ねーんだよ!!

ファミレスの中に、なぜか皆がいた。クラスの皆が。



『あれ?皆して何してんの?』

奈央「お、やん!何って…打ち上げ?」

『ふぁっ!?何それ!?そんなんちゃん聞いてないよ!?』

奈央「だって言ってへんもん」

『えっ!?あたしって嫌われてたの!?打ち上げに誘われないくらい嫌われてたの!?』

全員「「「「「うん」」」」」」

『死のう』


自分で自分の首を絞めていたら、呆れたように奈央が止めてくれた。まぁ本気じゃなかったから力なんて入れてなかったけどね。
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