第3章 猫王子との関係
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席替えをしてから1週間後。あたしは無事にバレー部に入部し、このクラスにもいる数人の女バレ、男バレの人と仲良くなった。そしてクラスの友達とも完全に打ち解けて今では全員が友達だ。…いや、1人だけ違った。
『おっはよー、王子』
「あぁ、おはよう。犬」
『王子また告白されたんだって?どうしたの?』
「もちろん断ったさ。僕は今部活の方が忙しくてね」
『ふーん?あ、田中っちおはよー!』
前の席の田中君が来たため、王子との赤司との会話を終える。ここまで話すのに、赤司とあたしは友達じゃない。じゃああたし達の関係って何だろう?
奈央「は?何その乙女チックな悩み。きっしょいわ~」
『きしょいのはあたしの方だよ…このモヤモヤ感の方がきっしょいわ~!』
奈央「何なん?友達にならなあかんもんなん?別に今のままで十分やろ?まさかアンタ…赤司君と恋仲に…」
『オボロロロロロ…』
奈央「吐いたァァァ!?ちょ、大丈夫なん!?」
『…奈央!!!!奈央が変な気持ち悪い事を言うからでしょ!?うぷっ…また吐きそう…』
「…大丈夫か?」
『オボロロロロロ』
奈央「ーーーー!!!!」
突然赤司が現れた事により、必死に我慢していたのも無駄となり本日2回目、嘔吐した。
「…人の顔を見て吐くな、駄犬」
『ご、ごめんなさい…』
「で、体調でも悪いのか?」
『体調と言うより、メンタル的に…』
ええい!このモヤモヤしたのが気持ち悪いんだ!だったら聞いてしまえ!
『赤司!』
「?…何だ?」
『あたしと赤司の関係って何!?友達!?知り合い!?』
赤司は少し考え、そしてゆっくりと口を開いた。