第10章 別れ
死産した次の日の朝、母が妹と叔父と一緒に迎えに来てくれた(祖母は家で留守番)。
そしてそのまま役所へと向かう。
退院したらそれで終わりじゃなく、死産してから7日以内に死産届を提出しなければならない。
先に葬儀社が決まってないといけないんですが、死産したその日に母が連絡して決めてくれたらしいので、この日は役所に死産届を出しに行くだけ。
1時間待ってやっと死産届を提出出来た。
途中でスーパーで買い物をして家に帰ると、祖母と祖父が出迎えてくれた。
祖母「おかえり〜!お疲れお疲れ」
祖父「おかえり。凪、お前身体大丈夫か?」
妹「おジジ〜♪」
帰ってくるなり祖父に走って抱き着く妹。
祖父は抱き着いてきた妹を抱き上げ高い高いする。
凪「おぉ!おジジ来てたんや」
祖父「心配なって来たんや。それで、どうなんや?」
凪「なんか急に身体が軽くなった感じやわ。とくに具合悪いとかはないよ、ちょっと腹痛いだけで」
祖父「そうか、よかったよかった…」
祖父は心底安心したような顔をしてた。
叔父「明日出棺やけど、ババらはどうすんねん?」
祖母「せやなぁ…お見送りくらい立ち会うかな」
祖父「オレも行くわ。自分の曾孫の見送りやもんな」
彼氏「ありがとうございます」
という事で、うちは家族みんなで出棺に立ち会う事になった。
出棺は夕方かららしいので、みんな仕事を済ませてから行くと言ってた。
私も夕方まで時間があるから、報告もあるし学校に行ってから直接病院に行く事にした。
母「あんた産んですぐ動くのなんかキツいで?もうちょい休んでからの方がええで?」
彼氏「そうやで。なんぼ練習遅れてる言うたって、事情が事情やからみんな納得してくれるやろ」
それを話したら母と彼氏は私の身体を心配して止めました。
凪「ありがとう2人共。けど卒進までもう時間もあらへんし、身体動かしとったらオレも気持ち楽やし、出棺の時間まで練習してくるわ」
卒進までもう1週間程しか日数はない。
それに私も早くこの一件から立ち直りたかったので、出棺の時間までの間だけ練習に行く事にした。