第7章 はしゃぐ妊婦
朝になっておせちとお雑煮(我が家は味噌味)を食べた後、みんなで初詣に出掛けた。
うちはいつも毎年西宮にある戎神社へ初詣に行きます。
西宮戎は大きな本マグロにお賽銭を貼り付けるのが名物です。
長蛇の列に並びやっとお参りをした後は屋台漁りです。
唐揚げやフライドポテトの定番はモチロン、チョコバナナやじゃがバタ、焼き鳥や焼きそばなど色々買い食いしました。
食べ物以外にもダーツやくじ引き、射的などもやりました。
射的はテディベアのぬいぐるみに3発当て、4発目でやっと倒れた。
店主「スゴイやんお姉ちゃん、全部命中や!!コレもサービスしといたるわ!!」
気前の良い店主のオジサンは景品のクマの他にアメ玉をくれました。
流石関西人、常にアメ玉常備。
凪「子供が産まれたらこのクマあげるねん」
店主「お姉ちゃん妊婦さんか!?若いお母さんやな〜!!頑張りや?」
凪「うん、オッチャンありがとう!!」
こうやって見知らぬ人が祝福してくれるのは凄く嬉しい。
ますます頑張らないとな〜っていう気になる。
凪「母ちゃん、お前がちゃんと産まれてくるように神さんにお祈りしといたからな?しっかり産まれておいでや?」
この頃になってやっと5ヶ月頃の妊婦さん並みの大きさになったお腹を撫でながらお腹の子に話し掛けた。
あんなにお願いしたのに…。
私はこの時ほど、この世には神も仏もないんだと思った事はありませんでした。
【はしゃぐ妊婦】終わり