第20章 冬休みの時間
30分かけて
殺せんせーは、先生になった本当の理由を話し終わった。
その時
突如、僕らの頭を殺せんせーとの思い出が駆け巡った。
僕らは、恐ろしい難題を突き付けられたと…
この時、初めて気が付いた
この先生を…殺さなくちゃならないのかと
それから…
間もなくして、シロが現れた。
いきなり発砲されたけれど…
殺せんせーは避けた。
でもシロが去り際に撃たれた銃弾に、ケイトちゃんは…
力を全て使い切った反動か、身動きも取れない現状から
避けることもできず、心臓に受けてしまった。
それから、最終手段として伝えられた通り…
神器であるナイフ
そして
そこに宿ったセキという一族の守り人ならぬ、守り精霊と一緒に
治るように願いながら
カルマ君は、撃たれたケイトちゃんの心臓に刺した。
それから…
シルバーウィークの時に言ってた言葉を、守ってくれた。
『絶対に、死なない』って…
『お前ら遺して、死ねるか!』って言葉も……
それから、ケイトちゃんは起きてた…
僕等が泣きついて、抱き締めている間は……
でも
立ち上がった瞬間、くらくらとしたのかカルマ君に持たれかけて…
それは、突然起こった。
急に
その場で気を失って、地面に倒れ込んだんだ。
それからの冬休みの間、ずっと眠り続けていた。
目を覚ますまで…
カルマ君は付き添い続けていた。
黙ったままうつむいて…
なおさら、不安になりながらもずっと……
片時も、傍から離れなかったんだ。