• テキストサイズ

非日常パラダイス・第二部【暗殺教室】

第7章 コードネームの時間




ざしゅっ!!

律「杉野さん、アウト!」

その最初の声が響いた。


そして、その時の時間は

訓練開始から、10秒後のことだった。


ケイトちゃんの短距離走の記録は
50m走を7秒以内、100m走は12秒フラット。

筋肉は、一学期よりもついていたのは明らかだった。


それだけじゃなく
柔軟性も瞬発力も筋力も…

そんなポテンシャルなんて関係なしに、凄さを見せつけていた。


杉野を切った直後に
我先にと、その背後に向けて撃たれたけれど

即座に、ケイトちゃんは上に跳びながら
木の枝に手をかけると同時に引っ張り、肩に足をかけてより上へ跳んだ。


そんな中でも、視線は下にいる杉野へ向けていて

その跳んでから、木の上へ着地するまでの間
撃たれた角度から方向を察知し


一瞬で、木に着地するや否や
瞬時に撃ってきた相手のいる方向へ向けて跳び

それらの背後にまわりながら叩き切った。


ケイト「遅い!」

ずばばばばぁん!!

杉野を囮にする際
その木の上から、下の道を通るであろうケイトちゃんへ狙い撃ちしようとしていたが

実際の所、それよりも早く駆け抜けられたから無理だった。


といっても
上下前後左右において一片の隙も見せずに、駆けつけるまでの間にされた狙撃で

どうあっても避けられないもののみを、全部叩き落されたわけなんだけど;


律「竹林さん、菅谷さん、三村さん、アウト!」

杉野「わりぃ!;
ナイフ抜いても間に合わなかった;」

菅谷「いや、無理げーだろこれ;」

三村「目も追いつかねえって;」

竹林「後ろからも撃っていたけれど
完全に避けるか、叩き切られていたよ;(汗」

杉野を切ってから
三人にとっては、一瞬で残像も残さずに消えたように見えたらしい。


そして、居たであろう方向を見つめ
きょろきょろとするであろう三人に対し

その全員の背後に当たる木へ跳んでから

それを踏みしめて
三人の背後を共通して通る最短ルートとなる道になるように跳んだ。


そのたった一瞬の間、ケイトちゃんは
地面から見て、仰向けになった状態だったらしく

それによる落下や
切り裂く動きができなくなる事態を避けるために

あえて左回転しながら
左足に重心を移しながら行い、なおかつ回転による加速で斬る速度を速めたらしい。


開始から、15秒の出来事だった。

/ 440ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp