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イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集

第18章 運命の出会い~アルバート編~


ウィスタリアのプリンセスお披露目のパーティーで、私はある男性に声をかけられた


??「…貴女がウィスタリアのプリンセスですか?」


「え?…はい、ユヅキと申します。貴方は一体…」


アルバート「私はシュタイン王国の騎士で、ゼノ様の側近のアルバート・ブルクハルトと申します。本日は、公務のためパーティーに出席できないゼノ様の代理として来ました。以後、お見知り置きを」


「はい、こちらこそこれからよろしくお願い致します。アルバートさん」


私が笑顔を向けると、アルバートさんは眉を寄せ怪訝な顔をした


アルバート「…仮にもプリンセスである貴女が私をさん付けで呼ぶのはやめて下さい。呼び捨てで結構です」


「えっと…では、アルバート…これから仲良くして下さいね」


そう言って握手を求め手を差し出すと、大きなアルバートの手がそっと私の手を包み込んだ


アルバート「…貴女は変わった方ですね。別に私は馴れ合う気はありませんが…」


「そんな寂しいことを言わないで下さい。私は沢山の国の方と仲良く、平和に暮らしていきたいと思っていますので…」


アルバート「そうですか。そんなに甘え考えは、なかなか通用しないと思いますがね。……だが、考えは悪くない」


そう言ってふっと目を細めたアルバートを見て、私の胸は僅かに音を立てた


(……アルバートの笑顔、素敵…)


私がじっと見つめていると、それに気付いたアルバートが僅かに頬を染め、眉を寄せながら咳払いをした


アルバート「では、私の用件は済んだので今日はこれで失礼します」


礼儀正しく頭を下げ、足早に会場を去っていくアルバートを見つめ、私はその後ろ姿に思わず声をかけた


「…また、会えますよね?」


アルバート「ええ、近いうちに必ず。…では」


一度振り向き、そう答えた後、アルバートは今度こそ足早に会場を去って行った


将来、彼と数々の困難を共に乗り越え、後に夫婦になることをその時の私はまだ知る由もなかった
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