第20章 温泉旅行へ*秀吉エンド*R15
「秀吉さん…ずっと傍にいても、いいですか?」
耳元からの桜の声。可愛すぎるお伺いは、秀吉にとって願ってもないことで。
「もちろんだ…というか、俺がお前を離さない」
桜を助けて初めて、いつものように笑うことが出来た。嬉しそうに頷いてくれる桜の瞳が、また潤んでいる。
「桜、もう泣くな」
滴を口に含むように、口づけて。よしよしと頭を撫でてやれば、くすぐったそうに笑う。
「秀吉さんの前で、泣いてばかりだね」
「俺の前ではいいけど、他の男の前で泣くなよ?」
「はあい」
「こらっ」
ふざける余裕が出て来た桜に安心する。愛しくて、可愛くて、幸せで。必要以上に緩んでしまう顔。
「桜…続き、してもいいか?」
「…続き?」
「他にも触れさせた所、教えなさい」
鼻先が触れ合う程顔を寄せれば、分かりやすいほど赤くなる。なかなか言葉を出さない桜に、秀吉はにっと笑う。
「教えてくれないなら…勝手にするからな?」
「…えっ」
「俺がそう思う所に触れる」
「ま、待って。秀吉さん…っ」
「だーめ…」
「あ…っ」