第12章 弱点

「流石ですね、人をよく見てます。

それに気づいたの孤爪くんで3人目です」


「研磨で良い」


「研磨くん、人からの視線を気にするタイプですか？」


「うん」


「…そういう人に気づかれやすいのかな」


「研磨、気づいたって何がだ？」


「弱点」


「あんの⁉︎波瑠にも」


「言っても大丈夫？」


「出来たら忘れてくれると助かりますけど」


「え…やだ」


「ですよね。

良いですよ、話しても」


「スイッチ入れてる時は確かに強いけど…それも長くは持たない。

持って20分…けどそれも上下する。

スイッチ切れると存在感も威圧感も薄れる。

体力の消耗も激しい。

強くはなるけどその反動も大きい。

それが弱点」


「それが…弱点なの？」


「だからあんなに疲れてたのか」


飛雄…散々一緒にやって来たのに。