第9章 秀才
「王様。
バレー出来ても勉強出来ないとか、ダサ過ぎなんだけど」
「なぁ、影山。
さっきのどういう意味?」
ハッと我に返る日向。
「俺に分かると思うか?」
君らいくつだよ。
「「はぁ…」」
大袈裟に溜め息を吐いた。
「ちょ、そんな明らさまに溜め息吐かなくても良いじゃん!」
「分かるようにやってるんだけど」
「…猪突猛進。
猪みたいに向こうを見ずに突進すること…」
呆れの入った控えめな声が聞こえた。
「百戦錬磨は何度も戦って鍛えられること」
「あー、一心不乱とは。
心を1つのことに向けて乱さず、他のことを考えないこと」
「わざわざ答えてくれてありがとうございます。
孤爪くん、赤葦さん、黒尾さん」
…手が焼ける。
「教えるけど、1つ条件がある。
5問間違えたらペナルティでフライング1周」
「「うっす」」