第55章 ハプニング
「…じゃあ、僕が着いて行きますよ」
はぁ、と溜め息を吐かれた。
「お??
良いのかツッキー」
「1人で行かせるよりは良いでしょ」
「ありがとう」
「別に」
「素直じゃないねー、ツッキーは」
「余計なお世話です」
「波瑠さん、月島。
分かってるとは思うけど、夜は思ってる以上に暗いし危険だから気をつけてね。
何かあったら連絡して。
俺で良ければ対応するから」
「ありがとうございます、京治くん」
「ありがとうございます」
こういう時、どこの先輩よりも頼りになる。
「じゃあ行こっか」
「そうだね」
渡された紙を手に、体育館をあとにする。