第53章 レシーブ
一方その頃、黒尾は。
「おーい、夜久。
リエーフの方はどうだ?」
「まだまだだな」
「だよなぁ、こればっかりは一朝一夕でどうにかなるモンじゃねーしな」
「ちょ、黒尾さんも夜久さんも本人の前で失礼じゃないですか!」
「あ、わり。居たの忘れてたわ」
「酷いっ、忘れないでくださいよー」
「それより夜久達もどうだ?
練習混ざらねぇか?」
「え、良いんですか!?」
「あー、どうしようか…」
「多分波瑠はこのまま流されて試合出るからよ」
「ん?このまま?」
「おぉ。
今木兎の相手してんだよ」
「うーん……やるわ」
「お、決まりだな。
じゃあ向こう行こうぜ」
「はいっす!」
「おー」
「なぁ、黒尾」
「んー?」
「あの烏野の子…柏木さん。
凄いな」
「だろ?」
「レシーブの時の…怯まない度胸、重心の落とし方、乱れない手の位置。
流石というべきだな」
「やっくんベタ褒めじゃん」
「まぁな」