第53章 レシーブ
「木兎さんはスパイク練ということで大丈夫ですか?」
「おー」
「私はレシーブ練しても良いですか?」
「おー、良いぞ!」
「ありがとうございます」
こうして、木兎さんとの練習が始まった。
ボール出しを木兎さんがし、京治くんがトスを上げ、木兎さんが打つ。
そしてそれを私が拾う。
それの繰り返し。
「くっそー、また拾われた!」
「ドンマイです、木兎さん。
冷静にですよ」
「分かってる!」
「あっ…!」
タイミングは良かったが、重心の落とし方でミスをしボールを弾いてしまう。
「もう1本…!…お願いします」
「おうっ」
時間や周りのことを忘れ、際限なく続く。