第7章 練習試合
「え、嫌」
「なんで⁉︎」
「面倒だから」
「お前スイッチ切れると本当モノグサになるよな。
昔から」
「モテモテだな、ツッキーの彼女」
「だから彼女じゃないです」
「なっ?
頼む!お願い!お願いします!」
またガッと手を掴まれてしまった。
「…分かったからその手離して…」
「あざーっす!」
「押しに弱いところも似てるのな」
「日向くんって頑固で強引だよね」
ほんっと誰かさんそっくり。
髪をまとめながら言う。
「そうかな。
それと日向で良いよ」
「分かった。
私も名前で良いから」
「おうっ」
「飛雄も入れば?
日向1人じゃまた顔面で受けかねないし」
「あ、おう」
「でも日向も物好きだね。
これ受けたいって人早々居ないのに。
でも手加減はしないから」
「お願いしゃすっ」
「しゃす」
「ふーっ…」
息をゆっくり吐き出してからサーブを打つ。