第50章 安眠
波瑠が寝ついた頃、行動を始めた。
起こしてしまわぬよう、ソッと膝裏に手を差し込み持ち上げる。
そして出来るだけ振動を与えないように行動し、布団にソッと優しく下ろす。
マネージャー達の部屋に入ることには少々気が引けたが、理由が理由なだけに腹を括った。
胸元まで布団をかけ、忍び足で部屋をあとにする。
我ながら壊れ物を扱うようだったと思う。
自分にもこんな扱いが出来るのかと驚かされた。
「僕も寝ようかな」
小さな欠伸を漏らし、未だに騒がしいであろう部屋へと戻る。
布団に入り、目を瞑る。
波瑠効果なのか、不思議と周りの騒音は気にならなかった。