第43章 実力
「あ、はい」
蛍って女の子苦手なのかな。
「それで、マネージャーは皆が入ったあとに入るみたい」
「分かった」
「あ、それとね…」
「布団なら2校共敷き終わったから大丈夫」
「そう!
なんで言いたいこと分かったの?」
「え、なんとなく?」
「凄いね!」
「そうでもないよ」
「じゃあ僕は風呂入って来るから」
「指先、腕、脚、肩のマッサージ入念にね。
それでも疲れ残ってるようだったら言って」
「はいはい」
「マッサージってそんなに大切なの?」
「選手にとってはね。
痛みが残ってる状態だと眠れないし、何より全力が出せないから」
「脚とか腕は分かるけど、指先と肩はどうして?」
「ブロックする時に指を使うから。
ワンタッチとか。
肩はスパイク打つから。
スパイクは腕とか手首だけで打つものじゃない。
フェイントとか軟打は手先で打ってるけど、強打は肩も使うんだよ。
気づいてない人も多いけどね」
「博識だね」