第43章 実力

そろそろ合宿所へ戻って布団敷かないとだよね。


烏野は2人に任せれば良いって言われたし、私は音駒と青城か。


とりあえず1番近い音駒から行こうかな。


「あれ？芝山くん？」


「あ、どうも」


「布団並べるのはマネージャーの仕事だから、芝山くんはまだ皆と練習してて良いよ」


「い、いえ。

世話になりっぱなしじゃ悪いですから、このくらいはさせてください」


「そういう訳にはいかない。

芝山くんだって強くなる為に合宿に来たんでしょ？」


「そう…ですけど。

でも皆僕より上手くて…僕がリベロで良いのかなって。

最近凄くそう思うんです。

だからせめて、皆の役にくらい立ちたいんです」


「音駒は皆レシーブ力が高いからね。

リベロにはそれ以上のものが求められる。


でもそんな弱音吐いてられるのも今の内だけだと思うよ。

夜久さんの代わりは君には出来ない」


「うっ…そんなはっきり…」