第6章 才能
そして金曜日の部室。
どんよりとした空気が漂う。
「月島くん…まさか」
「そのまさか。
影山は漢文で、日向は英語のケアレスミス。
ついでに田中さんと西谷さんもアウト」
あちゃー、ほとんど主要メンバーだ。
レギュラーで残ってるの、月島くんと澤村先輩、東峰先輩の3人だけ。
「まぁ。
皆一応1教科だけだから…終わったら速攻来いよ」
笑顔がなんだか黒い澤村先輩。
「「「う、うっす」」」
テストが天敵だ。
「切り替えて部活行くぞ」
「「「はいっ」」」
「ね、だから言ったでしょ」
「そうだね」
「波瑠ちゃん。
私土日どうしても外せない用事があって来られないの。
マネージャーの仕事、頼んでも良い?
波瑠ちゃんなら飲み込み早いし大丈夫だと思って」
「分かりました」
いつも頼りきりじゃいけない。
「ありがとう」
「大丈夫ですよ」