第41章 ビーチといえば…?
「お互い大変だね」
「本当そうですね」
ペース配分を考えず、負けたくないが為に最初から常に全力疾走。
追いかける側の身にもなって欲しい。
私だって決して体力がない訳じゃないけど、男子に比べたら差もある。
その上今日は練習で疲弊しているしで本来の速さが出せてない。
それは京治くんも同じだ。
走るのが辛そう。
そりゃそうだよね、午前も午後も練習漬けだったんだから。
むしろ動ける方がどうかしてる。
「あ」
「どうかした?」
「あの3人、道外れて行きますけど」
「え…」
合宿所がある方向とは違う方向へ一直線に進んでいる。
「あまり外れ過ぎても戻るのが大変なんで止めて来ますね。
京治くんは後ろを固めててください」
「ごめん、お願い」
後ろを任せ、ペースを上げる。
「ストップ!」
なんとか追い抜くと前に立ち塞がった。
「どこ行くつもり?
合宿所はこっちじゃない」
「何っ、そうなのか?」