第40章 順応性
「ごめん、仁花。
大丈夫だった?」
「あっ、うん。
梟谷の赤葦さん?がフォローしてくれて」
「そっか、なら良かった。
あ、国見くん。
寝たら身体固まっちゃうよ」
「え…でも眠いから…寝たい」
寝ても身体が固くならない方法らないし、このまま無理に起こしておくのも気が引ける。
「寝るなら上だけでも着て寝ると良いよ」
身体を冷やすのは良くないから。
「分かった」
「やっぱり凄いね、波瑠ちゃんは」
「何が?」
「マネージャーの仕事にもミスはないし、その上仕事量も多いんでしょ?
選手とも普通に会話出来てるし…」
「最初から上手く出来る人なんて居ないよ。
私は中学でもマネージャーの仕事を少しだけやってたから、なんとなく分かるだけ。
それに私言い方キツイから、好き嫌い分かれるんだよね。
嫌われる人にはとことん嫌われる。
ただここに居る皆は上を目指してるから、どんなに辛辣な言葉でも受け止める。
そういう人達だから上手くやっていけてるのかな」