第40章 順応性
「あ?
そりゃなってるだろ、いつまでも同じままな訳あるかよ」
「ま、確かに厄介だな。
ブロックにも迫力出て来てるしな」
「お、流石まっつん。
目のつけどころが違うね、岩ちゃんなんかとは」
「なんかってなんだ、クソ及川!」
「ギャンッ…」
「おーおー、相変わらず漫才やってるな」
「マッキー」
「漫才なんかしてねェよ」
「あっ、あのぅ…」
仁花が勇気を出して声をかける。
「あ?」
「ひっ…」
「コラコラ岩ちゃん、女の子には優しく!
どうしたの?」
「あ、あの…ですね…その…」
「おい、具合でも悪いのか?
汗凄ェぞ」
「岩ちゃんが怖いだけじゃないの?」
「及川、お前黙ってろ」
イズミ先輩がドスを効かせた低い声で告げる。
「ひっ…男の子怖過ぎるよぉ…」
「本音漏れてんぞ」
「国見ちゃん、1年生同士話聞いてあげて?」
「え、俺がですか?」
「この場に国見ちゃんは1人しか居ないよ」