第5章 勉強

「柏木、勉強教えて‼︎」


「は？」


教室に入ると、待ってましたと言わんばかりに目の前に日向くんが。


「何気に呼び捨てだよね、日向くん」


「なんか最初会った時からそっちの方がしっくり来て。

ほら、最初柏木のこと見た時別人みたいだったし」


「別にそれは良いけど」


「教えて！」


「やだ」


「教えてください！」


「理由は？」


「補習と部活がかぶるから。

影山もヤバイのに意地張って来ねぇし。

月島は意地悪だし」


「あんな頭じゃからかう気にもなれないけど」


「うっ…」


そんなになんだ…。


飛雄はともかく日向くんも。


「お願い、柏木！

お願いしますっ」


「…良いよ」


「本当に⁉︎」


「その代わりあいつも連れて来ること。

時間は部活の前後、それで良い？」


「あざーっす！」


「日向、煩い」


「わわ、ごめん。

じゃあ宜しく！

影山にも言っとくから」


「嵐みたいな人だね」


「本当に教える気？疲れるよ」


「飛雄のレベルなら知ってる。

高校入試用に勉強教えたの私だから」


「白鳥沢は落ちたけどね」


「流石にそこまでは無理でしょ」


「だね」