第38章 バレー部
土曜日。
各校を出迎える為、いつもより早く部活に向かうこととなった。
「おはよう、早いね」
「はっ⁉︎
下っ端が早く来るのは当然だよっ」
「そういうの気にしなくて良いと思うよ、仁花。
ちょっと待ってね、すぐ鍵開けるから」
「あぁぁ、私がやるよ!」
「大丈夫、もう開いたから」
ちょうど鍵を開けた瞬間、遠くから人の叫ぶ声と妙な音が聞こえた。
そしてそれは近づいて来る。
「ひっ…な、何?
闘牛⁉︎
私、このまま押し潰されちゃうの⁉︎」
「そんなことないなら。
多分これは日向達」
どちらが早く着くか競争している。
いつものことだ。
「やりぃっ、今回は俺の勝ちだっ」
「チッ…」
「おはよう、2人共」
「おはよー」
「おう」
「ボール使っての練習は皆が来てから」
「うぃーす」
「身体動かすくらいは良いよ」