第37章 誘惑
「終わった?」
「うん、多分合ってると思うけど」
「ありがとう、助かった」
「別に」
少し疲れた表情。
「いつもこんなことやってんの?」
「いつもって訳じゃないけど、まぁ。
その分他のマネージャーの仕事は清水先輩がやってくれてるから」
「こっちの方が疲れそうだね」
「疲れない仕事なんてないよ。
それに清水先輩が居るだけでもチームの士気は上がるでしょ?
そういう意味でも必要かな」
主に2年のレギュラー陣が。
「新しいマネージャーも素直そうで良かったね」
「うん。
でもまぁ、ネガティブな子っぽいけどね」
「モノグサよりは良いでしょ」
「そういうこと言う?」
仕事も終わり、机の上にグデーっと脱力する。
「気にしてんの?」
「別に」