第35章 顔合わせ
しばらくして、2人は戻って来た。
蛍の表情はいくらかすっきりしたように見える。
なんとなく安心した。
ふと蛍の方を見ると目が合った。
「波瑠、ブロック飛んでくれよ」
「レシーブが良い」
「じゃあそれでも良いよ!」
「スイッチは?」
「入れて欲しい!けど…」
「レシーブだけならフルで1時間は平気だから」
「じゃあ入れて」
1つの分野に専念するからこそ、本来の力を発揮する。
「えぇ?
大丈夫なんですか?」
「平気だけど。
それとタメ口で良いよ、同学年だから」
「同い年⁉︎
絶対歳上だと思ってた…大人っぽい」
「ハ、老けてるってことだな」
「はいはい。
時間削られるからとっとと始めるよ」
髪をまとめ、サポーターをつける。