第4章 仕事
「あー、柏木」
「はい?」
部活終了後、澤村先輩に呼び止められた。
「一応マネージャーって肩書きだけど、手が空いた時に臨時で練習に入って欲しいんだ」
「臨時?」
女子の私が?
そんな話聞いたことない。
「得意のレシーブだったり、サーブを教えてやって欲しい。
たまに中に入って貰うかもだけど」
中に…。
「分かりました」
まぁ、嫌ではない。
バレーは好きだし。
「影山、トス上げてくれ」
「おう」
「ダメ。
戸締り面倒だから早く帰って」
「えー」
部員は居残りをする時はマネージャーが戸締りをして、鍵を返すって聞いたから。
「良いから帰って」
「ちぇー…」
半ば強引に日向くんを押し出す。
「今日は帰って身体休めて」
「あの影山を大人しく帰らせるなんて凄いね」
「別に大人しくなんかなってないっすよ、菅原さん」