第33章 危機
日曜日。
早朝に家に着き、少し仮眠を取ると部活に向かった。
「あ、波瑠ちゃんおはよう」
「おはようございます」
「昨日は無事にボトル返せた?」
「無事…とは程遠いですけどね」
散々コキ使われたのだ。
「大丈夫?」
「大丈夫です」
「疲れたら無理せず言ってね」
「はい、じゃあ私ボール出して来ますね」
他の皆は柔軟をしている最中だ。
清水先輩もドリンクの準備をしている。
「波瑠ちゃん。
あとで話したいことがあるんどけど、休憩時間ちょっと貰っても良いかな?」
「良いですよ」
「「潔子さんになら全部を貰われたい」」
「…」
「「ガン無視興奮するっす」」
とりあえずボールを準備しよう。
準備室へと向かい、ボールの入ったカゴを引く。
「っ…」
あれ、こんなに重かったかな。
いつも通りの力で運ぼうとするが、ビクともしない。
いくらボールが多く入っているとはいえ、これはおかしい。