第31章 再会
「運ぶの手伝う?」
「い、いえ!
これは僕の仕事なので」
部員がこういう仕事やるんだ。
確かマネージャーが居ないって言ってたっけ?
「ここです」
「リエーフ!
腕だけでボールを取ろうとすんな!
身体全体で取れ!
それとブロックの時は手を前に出せ!」
黒尾さんの指令が飛んでいた。
「はいっす!」
またもやリエーフくんがスパイクで狙われる。
「おりゃ!
トスください!」
「ほら」
研磨くんのトスに合わせてリエーフくんが飛ぶ。
トスに合わせて…?
リエーフくんに合わせてトスが上がる、か。
「うぉぉぉっりゃっ」
勢い良く振ったは良いが、から振った。
「あり?」
「リエーフ、力み過ぎだ」
「…ボール見て」
研磨くんにまで言われてる。
この1点で試合は終わった。
「おいリエーフ。
ヘバッてんじゃねぇ、レシーブ」
「もう勘弁してくださぁい」
「音駒でレギュラー入ってたかったらレシーブ磨け!」