第30章 告白
「おい、少し低い。
もつ少し高くだ、もう1回」
当たり前だけど、中学の時より打点が上がってる。
飛雄の高校でのデータでは、ジャンプの最高到達点は…。
「335センチ…‼︎」
その辺りに届くよう、直線軌道のトスを上げる。
そのあとすぐ、飛雄はストレートを決めた。
日向に少しも触れさせずに。
「っし!」
トスって何気に神経使うよな。
私がミスれば攻撃が乱れる訳だし。
「よく上げた」
「上から言うな」
褒めるのが下手なのは昔から変わらない。
でも褒めようとしたことに意味があるのだ。
「柏木も影山に引けず劣らずのハイスペックさでなんか腹立つ」
「全くです」
そんなこと言われても。
その後も淡々と練習は続いた。
トスを上げたり、ブロック飛んだり、サーブ入れたり、レシーブ入ったりと。
なかなかハードだ。