第28章 力
「柏木、ちょっと良いか?」
「あ、はい。
どうかしたんですか?澤村先輩」
「悪いんだけどさ、これからランニングの時は日向影山を抑えといてくれないか?」
「分かりました」
要するにおもりってことか。
返事をすると後ろに戻った、
「よし、行くぞ」
「何言われたの?」
「2人のおもり頼まれた」
「大変だね、君も」
「本当にね」
「うぉぉ」
「あ、てめフライングだ」
「順番守って」
ペースを上げようとする2人の腕を引く。
毎回これがあると思うと気が重くなる。
ロードワークを終え、体育館に戻った。
それからすぐに皆はパス練に入った。