第3章 クイーン
「どうでも良いけど煩い」
「なっ、なんだよ月島」
「あんま大声張るとバカに見えるよ。
元からバカだけど」
「くっそぉ…月島ムカつく」
「日向くん。
引き受ける気は全くないけど、引き受けたくない理由教えようか?」
「え?うん」
「あいつが居るから」
「あいつって?」
「 “ コート上の王様 ” 」
「‼︎
影山だってちょっとは変わったんだぞ?
偉そーなのは相変わらずだけど、あいつのトスはとにかく凄ぇ」
「ふーん」
あいつがそう簡単に変わるかな。
それにあの味方を置き去りにするトスもそう簡単には変われない。
「じゃあさ!」
日向くんの顔が一瞬にして輝いた。
「俺が柏木のサーブをレシーブ出来たらマネージャーやって!」
なんだそれ。
「出来なかったら?」
「…もう誘わない……多分」
「多分じゃ嫌」
「っ分かった!
絶対誘わない。
その代わりレシーブ出来たらマネージャーな」
強引な決定。
なぜかすんなり乗せられてしまった。