第18章 勝ちの価値
昼食を食べ終え、午後練へと向かう。
「あ、ねぇ」
「はい?」
ドリンクを持って体育館へと向かう途中、夜久さんに声をかけられた。
「リエーフ知らない?」
「第1体育館に行くって言ってましたよ。
なんでもミニゲームをやるとか」
「あいつッ…午後はレシーブ練するっつったのに」
「大変ですね。
レシーブの巧い音駒では確実に狙われますよね。
私だったら叩きますもん」
「はは、だよな」
「私連れて行きましょうか?」
「や、悪いって」
「別に大丈夫ですよ。
特にすることもないんで」
捕まりたくないし。
「じゃあ頼んでも良いかな?」
「はい。
先に行って待っててください」