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✱でもきっとハッピーエンド✱【BLEACH】

第19章 キケン ト オアソビ




「自分が弱い所為で仲間が危険に晒された。自分にもっと力があれば仲間を守れた。そう思ってるでしょ?」



「それは…」



「キミは思うだけで行動には移さないんだな。だからそうやって辛そうな顔で謝るだけなんだろう?」



「…謝る以外どうしていいかわかんねえんだよ…」



「だからキミは弱いんだ」



「!」



「中途半端に強さを求めて得た結果が“アレ”だ。無様に敵にやられ、みっともない姿を晒した。キミは力を手に入れた段階でもう満足してしまったんだ」



怒り顔で一護に説教を始める。



「中途半端に力を欲するな。仲間を護る強さが欲しいなら最後まで強さに強欲であれ!」



「……………」



「キミは中途半端な強さで敵に挑んで無様な醜態を晒し敗北した。何故敗けたか分かるか?単純にキミが弱いからだ」



「…何もそこまで言うことねえだろ…」



「そこまでキツく言わなきゃ理解しないだろ。キミの頭はさ」



「…何だと?」



彼女の物言いにカチンときたのか、一護は怪訝に眉を顰め、怒った表情を浮かべる。



「私の言い方に腹を立てるのは図星だからだろ?」



一護は悔しげに梨央を睨む。



「キミは戦いを甘く見過ぎてるんじゃないか?」



「!」



梨央も負けじと青い瞳で睨み返す。



「まさかあの連中に勝てると思った?もし一瞬でも思ったのなら、キミはこの先も絶対に彼らには勝てない。強欲になる事は良い。だが…強さに驕るな!」



口調を強めて告げる。



「思い上がりの強さは自らの首を絞める。キミは理解しろ。本当の強さとは何かと言うことを。でなければ…キミは弱いままだよ」



「……………」



「まぁ…私はキミが敗北した理由には…もっと別の原因があると思っているんだけどね」



「!?」



一護は驚いた表情を浮かべる。



「いいかい?よォく聞きたまえ」



彼女は一護を見上げて言う。



「今回の敗北は単なる実力不足だけが原因じゃない。キミは恐れているんだ」



「恐れる?何にだよ?」



「自分の中に棲む『バケモノ』にさ」



「っ……!?」



「当たってるだろ?」



「オマエ…何で知って…」



梨央はその質問には答えず、力なく笑うだけだった。


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