白昼夢第2幕【太陽の出づる場所】月島明光[®18]
第22章 VOID-からっぽの-
「風呂入れば?汚れてる」
雨に濡れた私をマコトが
風呂場に押し込む
転けたし濡れたし
服も身体も汚い
でもいくら洗っても
マコトがつけた噛み痕もある
あの男に触られた身体は
綺麗になった気は
しなかった
『明光くん…なんで…
ウソ…付いたの?
あの人ダレ?
姫凪だけって
言ったじゃない………』
今思えば
信じてれば良かったの
明光くんは私しか見ないって
自惚れてたら
良かったの
でもね。
この時の私は
今よりも子供でバカで
自信がなくて
傷だらけだった。
何を信じれば良いのか
誰を信じれば良いのか
分からなくなってたの