第2章 過去
学校の帰り
蛍くんとまた口喧嘩になって
私だけ月島家に先に戻った
後ろを振り返ってみたけど
ノッポな影は見えなくて
やっぱり追いかけて来てくれないし!
なんて思って玄関を開けると
大きな靴
『明光くん!?』
リビングに飛び込んだ
「おー!姫凪!久しぶりー」
ソファーで携帯を弄りながら
笑顔の明光くんが
私に手を上げる
『おかえり!明光くん!!』
変わらない笑顔が嬉しくて
思わず明光くんに倒れこむ
「ただいまー姫凪ー
逢いたかったー♡」
そのまま明光くんに抱きしめられて
唇を奪われる
それはそれは自然に
息をする様にあっさりと。