第2章 過去
私は【要らない子】だったみたい
女の子だしこれといって
特技もなかったし。
褒められたくて
いっぱい勉強したから
成績は良くなったけど
そんなのエリートの両親からしたら
当たり前みたいで
テストで100点取っても
クラスで1番になっても
褒められた事はなかった
ママが得意なピアノも出来ない
パパが得意なスポーツも出来ない
【なんで姫凪みたいな子が
私達の子供なんでしょうね】
なんて言葉が日常で当たり前に
飛び交う家だった
いつまで経っても
何一つ取り柄が持てない私を
両親は持て余し始め
私の次に産まれた
【何でも出来る弟】に
愛情の全てを注ぎたいから
3人で海外に住みたいと言った