第1章 アニキの元カノ
『蛍…くん……?』
「なに?寝たら?」
『蛍くんは?』
「同じ部屋に居れば満足でしょ?
その辺で寝るから。」
『え?そんなの悪い!姫凪が
その辺で寝る!!』
「あっそ。じゃあどいて?寝るから」
姫凪を今度は床におろす
『ちょ!!ひどい!!』
どっちなんだよ。
「自分で言ったクセになんだよ」
『でもー………』
床で膝をかかえて唇を尖らす
「はぁ…もう、なんなんだよ!」
『ごめん…』
こう見てると子供みたい
小さい時と変わってない
あの時のまんま止まっちゃえば
良かったんだ
「来なよ」
布施の前に手を出す
『……?』
「早く来て。僕眠いんだけど」
布施が慌てて僕の手につかまる
「その代わりなにがあっても
覚悟しときなよ?
キミが望んだんだから。
イヤがっても泣いても
止めるつもりないからね」
コクリと頷いて僕の隣に寝転び
腕をからめてくる