第4章 たかが恋？

バカなの？蛍くん
無事なわけないでしょ？
なにもされてないわけないでしょ？
なのに………なんで

「チャント応えるまで
何回でも言うからね？
帰るのずっと待ってた
帰ってきてくれてありがとう
布施、おかえり」

そんな優しく話しかけるの？

『た…だいま…蛍くん…』

さっき流し尽くしたハズの涙が

ポタポタ落ちて
目の前はもう歪んでなんにも見えなくて
でも頭を撫でてくれてる
蛍くんの手は
凄く凄く暖かくて

「おかえり、会いたかったよ」

囁かれる声はとても甘かった